ティモシー・チューイ(ヴァイオリン)
Timothy Chooi, violin
Biography
国際的に高く評価されているヴァイオリニスト、ティモシー・チューイ。その卓越した技術と繊細なニュアンスを持つ演奏は世界中の聴衆を魅了している。情熱的な演奏と幅広いレパートリーで高い人気を集め、世界中の聴衆とつながる能力に長けた彼の音楽は、ソーシャルメディアを通じて数百万回にのぼる視聴を得ている。
チューイは2018年ヨーゼフ・ヨアヒム国際ヴァイオリン・コンクール(ドイツ・ハノーファー)で第1位、2019年エリザベート王妃国際コンクールで第2位に輝き、国際的な評価を得た。また、スイスのヴェルビエ音楽祭で権威あるクラシック音楽賞「イヴ・パテルノ賞」を受賞した。これまでにベルリン・ドイツ交響楽団、ベルギー国立管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・コンツェルト・フェラインなどの有名オーケストラと共演。カーネギーホール、ウィーン楽友協会、ベルリン・フィルハーモニー、アムステルダムのコンセルトヘボウ、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールなどにおける彼の演奏は、絶賛を博した。さらに、アンネ=ゾフィー・ムター、ピンカス・ズーカーマン、ユッカ=ペッカ・サラステ、ラン・ラン、ジェイムズ・エーネスなど、一流アーティストと共演している。
エミー賞にノミネートされた作曲家ブライアン・タイラーをフィーチャーしたロンドンのロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団との共演、トロント交響楽団との再共演、EUユース管弦楽団、ブルックナー管弦楽団、ウィンブルドン音楽祭へのデビューなど、多くのツアーが予定されている。
チューイの演奏は世界各地の主要放送局で放送されている。2023年には、アンネ=ゾフィー・ムター並びにムターズ・ヴィルトゥオージとの共演でドイツ・グラモフォンに録音。ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニック管弦楽団との共演はメディチTVで紹介された。また、アムステルダムのNPOラジオクラシック、ニューヨークのWQXR、ベルギーのRTBF、スイス公共ラジオ、カナダのCBC ラジオ、ドイチュラントフンク・クルトゥーア、デンマーク公共ラジオでも放送されている。
インドネシア人の両親のもとカナダで生まれ、アメリカで育ったチューイは、兄のニッキー・チューイの影響を受けてヴァイオリンの道を歩み始めた。16歳でモントリオール交響楽団と初共演し、この演奏によって彼のキャリアは国際的舞台へと飛躍した。
現在カナダのオタワ大学でヴァイオリンの教授を務める。演奏には2台の非常に希少なヴァイオリンを使用しており、ひとつはカナダのケベック州ドラモンヴィルにあるCANIMEX社から貸与されている1741年製グァルネリ・デル・ジェス「タイタン」、もうひとつは日本音楽財団から貸与されている1709年製ストラディヴァリウス「エングルマン」である。