トーマス・ダウスゴー(指揮)
Thomas Dausgaard, conductor
Biography
デンマークの指揮者トーマス・ダウスゴーは、スウェーデン室内管弦楽団首席指揮者、同団桂冠指揮者、オランダ国立交響楽団首席指揮者、同団名誉指揮者、トスカーナ管弦楽団名誉指揮者、BBCスコティッシュ交響楽団首席指揮者、シアトル交響楽団首席客演指揮者、同団音楽監督などを歴任。デンマーク女王より騎士道十字章を拝受、スウェーデン王立音楽アカデミー会員に選出されている。
「大きな信念を持ち、並外れて優れた音楽性を持つ」(Europadisc)と評されるダウスゴーは、独創性と革新性に満ちたプログラム、賞賛された数々の録音、そして鋭い洞察力が高く評価されている。また、ダウスゴーは音楽が社会問題に向き合い、人々の生活に欠かせない革新的な力となりうると強く信じ、その実現に情熱を注いでいる。
ダウスゴーは、作品とその作品につながる伝統文化の融合を試みた革新的なプログラム、「ルーツ」を生み出し、シベリウス『クレルヴォ交響曲』やストラヴィンスキー『春の祭典』といった作品には民俗音楽演奏家を、ラフマニノフ『交響曲第2番』には正教会の聖歌を、シュトラウス『アルプス交響曲』には伝統的なアルペンホルンとバイエルンの舞踏を組み合わせ、作品と作品の文脈を聴衆と分かち合った。
また、「スコットランドのインスピレーション」をモットーに、イギリスをはじめ海外の作曲家にさまざまな作品を委嘱、その多くはBBCプロムスで披露された。また、ブラームス、マーラー、ニールセンなどの作曲家に改めて光を当て、他ジャンルの一流アーティストとのコラボレーションを実現。BBCスコティッシュ交響楽団との海外ツアーでは、日本初のBBCプロムス公演を行い、ザルツブルクではウィーン楽友協会で演奏をした。
客演指揮としてもウィーン交響楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団、スウェーデン放送交響楽団、ベルゲン交響楽団(現在ダウスゴー指揮によりブルックナー交響曲シリーズをBISに録音中)などの世界の主要オーケストラを指揮、密接な関係を維持している。最近では、ニューヨーク・フィルハーモニック、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、ソウル・フィルハーモニック、新日本フィルハーモニー交響楽団、クリーヴランド管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団、ロサンゼルス・フィルハーモニー、ロンドン交響楽団、ヨーロッパ室内管弦楽団、ミュンヘン・フィルハーモニーと共演。BBCプロムス、エディンバラ国際音楽祭、ザルツブルク音楽祭、モーストリー・モーツァルト、タングルウッドなど、世界の一流音楽祭に定期的に出演している。